じゃがいもが緑っぽいんだけど食べられるの?と心配になったことありませんか?
たま~に見かける緑っぽいじゃがいも・・
うちの父は家庭菜園でじゃがいもを作っているのですが、その中には緑っぽいじゃがいもが混ざっていることもありました。
ちょ~っと青いじゃがいももあるけど、いっぱい採れたよ~♪
って、
・・青じゃなくって緑なんですけどねっ!
私は当然のように「皮をむいて食べれば大丈夫じゃん!」と、あまり気にもせずに食べていましたよ。
・・もう何年もずっとです(汗)
じゃがいもの芽には毒があるという話は知っていました。
・・が、ある時、家庭菜園をされている方のブログを見ていたら
「緑色のじゃがいもは食べてはいけない!」と書いてあるじゃないですか!しかも他にも多くの方が書いてて、もうびっくりですよ。
緑っぽいじゃがいもにも実は食中毒をおこすほどの『毒がある』なんて!
過去には小学校での集団食中毒ニュースもあり、これは知っておかねばっ、と。
そんな流れもあって今回は、緑っぽいじゃがいもの原因や毒素などを調べてみる事にしました。
そこで分かったことを次のように私の経験談も交えてまとめてみました!
・緑っぽいじゃがいもは皮をむけば食べられる?
・じゃがいもが緑色になるのはどうして?
・緑っぽいじゃがいもを食べてしまった時はどうすればいいの?
・緑色にならない上手な保存方法!
栄養たっぷりで、いろんな料理に使えるじゃがいもを安心安全に頂くためにも、ぜひ参考にしてみて下さい。
じゃがいもが緑っぽいけど皮をむけば食べられるの?
↑これは、父が育てたじゃがいも(しかも茶色の斑点まである・・)
スーパーで売られている時点で緑色のじゃがいもを買う事はないと思うのですが、道の駅や無人販売など、どちらかというと家庭菜園に近い感じで栽培されたじゃがいもに緑色のじゃがいもを見かける気がします。
緑化した部分の皮をむけば、見た目は普通のじゃがいもと変わりがないので、我家では気にもせず食べていました。
調べてみた結論から先に書くと、「緑色のじゃがいもは食べるのはやめましょう!」です。
じゃあ、皮をむけば食べられるの? そんな疑問がわいてきます。。
皮をむいて食べ続けた私の経験談
↑中身は普通のじゃがいもなので、ぶっちゃけ、この程度の緑色なら、皮を厚めに剥いて全然食べていました!
(子どもには食べさせたくないですが)
毒があるのは芽の方で、緑っぽくなっている皮の部分まで毒素があるとはあまり思っていませんでした。
うすーい黄緑色っぽいじゃがいもが、自宅で保存している間に濃い緑色に変色していた事もありましたが、のんきは私は「発育が悪かったのかしら~」ってな感じで皮をむいてカレーなどに入れていたのです!
ビタミンCが豊富でいろんな料理に使える便利なお野菜なのに、皮が緑になったからといって捨ててしまうのは何だかもったいなくって・・。
↓ そうそう、こんな感じで皮の近くは緑っぽくて中は白っぽい。
じゃがいも向いたら緑っぽいんだけど食べない方がいい? pic.twitter.com/FZH0a2lLjo
— とまゆ*skeb受付中 (@lea_san19) October 9, 2018
でも、考えてみたらお腹を壊した事はなくても、正直あまり美味しくはありませんでした(父が作ったので言えませんでしたがっ 汗)
若干「えぐみ」もあったような気がします。
小さなじゃがいもを皮のまま丸ごと調理したこともありました。
体調が悪くならなかったのは偶然で、分量によってはホントは危なかったのかも知れません。
そんな事もあり、だんだんと心配になってきたのでした。
SNSを見てると、皮だけではなく中の部分まで緑色に変色したじゃがいももあるようです。
それはさすがに食べる気がしませんが、実際は皮をむいても白い部分に毒素が残っていたりするのでしょうか?そこが気になる点でもありました。
調べてみるうちに、緑色になった皮の部分を全て取り除くように厚めにむけば食べられない事もない・・ということも分かりました。
ですが、「厚く」ってどのくらい??(^^;) 白ければオッケーなの?!
調べれば調べるほど、その辺りが自己判断でしかないのですよねぇ。。
今までは軽く考えていたのですが、うちの家庭菜園の緑化したじゃがいもを子ども達が食べてしまったら危険だと心配になりましたし、「皮をむけば大丈夫だよ~」と軽く言えないな、、と感じます。
それと同時に、どうして緑色になってしまうのか、食べてしまったらどうしたらいいの??
と、いろんな疑問がわいてきました・・・。
じゃがいもが緑っぽいのは毒素のせい!
今までは、じゃがいもの芽を取り除けばオッケー!と思っていた私ですが、緑化したじゃがいもには毒素があって、それは保存中に減るどころか、保存状態によってはどんどん増えてしまうというんです。
しかも、数年前には小学校で緑化したじゃがいもを食べて集団中毒が起こったというニュースまで!
芽を取り除けばいいという問題ではないって事がよく分かりました。
平成18年7月、都内の小学校で、理科の実習用に校内で栽培したジャガイモを、調理員が皮付きのまま茹で、それを食べた132人のうち児童75人と教師2人が、腹痛、吐き気、喉の痛み等の症状の食中毒を起こしました。
小学校に残っていた茹ジャガイモ2個と、参考品として同一の畑に残っていた生のジャガイモ2個を、東京都健康安全研究センター食品化学部食品成分研究科で検査したところ、ジャガイモの皮や芽に多く含まれるソラニン類が高濃度に検出され、これが原因であることが分かりました。
引用元:東京都健康安全研究センター
集団食中毒って、、怖すぎます。皮まで丸ごと食べたのが良くなかったのか・・。
児童だけじゃなく大人である先生も腹痛や吐き気などの症状があったようで、簡単に考えちゃいけないですね。
では、じゃがいもの毒素について見てみましょう。
毒性物質「ソラニン」について
じゃがいもには元々微量の天然毒素が含まれているようです。
微量の状態では体に影響はないのですが、それが栽培方法や保存方法などによって、毒素が増幅して体に影響が出ることもあるのです。
ジャガイモの芽(芽とその芽の根元)や、皮(特に光が当たって緑色になった部分)には、天然毒素であるソラニンやチャコニンが多く含まれているので、これらの部分を十分取り除くことが大切です。
引用元:農林水産省HP
ソラニンとチャコニンはグリコアルカロイドという天然毒素で、大量に摂取すると中毒症状を起こしてしまうものです。
毒素はじゃがいもの芽の部分に多いのですが、皮にも中毒を起こすほどの成分があるんですね!
それから、注意が必要なのが未成熟な育ち切れていないじゃがいもに、毒素のソラニンが多いことがあるということです。
表面は緑色になっていなくても小さなじゃがいもには毒素がある場合がある!のです。
家庭菜園などで収穫された小さなじゃがいもだと、つい皮付きのまま料理したくなりますが止めましょう。
茹でたら毒素は無くなるの?
じゃがいもを茹でたら毒素は消えるのかな、、と期待していたのですが、
残念ながら、茹でても放置しても毒素が消えたり色が抜けて白くなったりはしません。
水に浸すと何となく色が抜けそうな気もするのですが、無理なようです。
今日も肉じゃがを作ってみた。家族には美味しいと好評だったのだけど、僕はじゃがいもの「えぐみ」が少し気になった。ちょっと緑っぽいじゃがいもだったからかな、切ってから水に浸したんだけど・・・ pic.twitter.com/d7VL4hUH5z
— みやむらです (@MIYAMURAKAZUAKI) May 3, 2013
まず、緑色の部分を取り除いたとしても、中まで毒素が入り込んでいる可能性があります。
そんな事を知るにつれ、もったいないかな~と迷ったんですが、不安になりながら食べるよりも、私は思い切って捨てることにしました!
なので、じゃがいもが緑っぽくなっていたら、食べるのは止めた方がいいです!
特にお子さんが食べる場合には気を付けましょう。
家庭菜園で作られたじゃがいもには注意が必要
じゃがいもが緑色になる原因の多くが栽培方法にありました!
栽培時に土寄せ(じゃがいもに山盛りの土を乗っけること)ができていない場合、じゃがいもが土の浅いところにあるために、太陽の光を浴びてしまいソラニンやチャコニンという毒素が増殖してしまうのです。
・・これ、分かる気がします。
父は農家ではなく、定年後に趣味で野菜作りをしているので自家栽培です。
じゃがいもの収穫時には手伝いにいくのですが、、畑の土から見えてるじゃがいももありましたし、小ぶりのもゴロゴロしてました。ここが問題だったのかも知れません。
まだ葉が青いうちに収穫される新じゃがは緑っぽくなりやすいといわれているので、自家栽培は収穫のタイミングにも気を付けた方がいいんですね。
そして栽培時だけじゃなく、
収穫後に太陽の下に放置したり蛍光灯の光に当てることでも毒素が増殖して緑化することも多いようです。
黄緑っぽい色から緑色へと変化していくことも
じゃがいもが緑色になる前に、黄色や黄緑っぽい色のじゃがいもを見かける場合があります。
それが、緑化なのか?または品種で黄緑っぽいじゃがいもなのか?と迷う人もいるようです。
スーパーなどでお馴染みの男爵の果肉は白、メークインは淡い黄色をしていますね。
キタアカリなどの品種は、ちょっと光の当たり具合によっては皮が黄緑っぽく見えることもありますが、果肉は黄色です。
管理をしているはずのスーパーで黄緑っぽいじゃがいもを見かける事がありますが、店内の照明で緑化していくこともあるのでしょうか。注意して購入しなくちゃです・・。
もし、スーパーで購入したじゃがいもが緑色だった場合には、交換をお願いした方がいいかも知れませんね。
表面の緑化も気になりますが、じゃがいもの中が茶色く変色している場合もあります!
カットして断面が茶色や黒い斑点などがあった場合にはこちらを参考になると思います。
>>ジャガイモの中が茶色い! 断面に輪っかや斑点があっても食べれる?
切ったじゃがいもが黒っぽく変色した場合はどうすればいいの?そんな時にはこちらを参考に。
>>じゃがいもの変色防止は簡単!切った後にやる事と食べてダメな色は?
食べてしまった人も意外と多い
緑っぽいじゃがいもを食べてしまった人は私だけじゃありませんでした!
やっぱ、勿体ないし、皮をむいて(なんなら皮ごと?汗)食べちゃった人いますよね~。
茹でて、こんなに緑色になってしまったじゃがいもも・・
新じゃがいもは変色しやすいって聞くけど、こんなに!?
写真だと何故か黄色っぽくなるけどもう少し緑っぽい。
— らいあん将軍 (@Ryan_shogun) May 9, 2020
新じゃがいもって言ったってこれはねぇよな…? pic.twitter.com/QTgFnsEMrO
緑っぽいじゃがいもを食べてしまったらどうしたら良い?
私みたいに、皮をむいて食べて特に中毒症状が出なかったラッキーな場合もありますが、食べてしまって体調が悪くなってしまった場合は心配になってしまいますね。
どんな症状が現れるのか?そうなった時にはどうすればいいのか?気になります。
食べたらどうなるの?
緑色のじゃがいもを食べてしまった人の感想として一番多いものが味覚の違和感です。
・えぐみがある
・ピリピリする
・苦い味がする
といった感想がありました。
たけのこや山菜など、アクのある野菜を食べた時に感じることが多い。
えぐみや苦みがあれば気が付きそうですが、
カレーなどに入れた場合などはよく分からずに食べてしまう事もあるかもしれません。
どのくらいの量を摂取すると症状が出るのか?命にかかわる事もあるのか?
農林水産省のホームページで数値が掲載されていましたので紹介します。
ソラニンやチャコニンはジャガイモの芽に一番多く含まれています。ジャガイモの可食部分は、100 gあたり平均7.5 mg(0.0075 g)のソラニンやチャコニンを含んでいて、そのうち3~8割が皮の周辺にあります。 一方、光に当たって緑色になった部分は100 gあたり100 mg(0.1 g)以上のソラニンやチャコニンを含んでいるといわれています。
体重が50 kgの人の場合、ソラニンやチャコニンを50 mg(0.05 g)摂取すると症状が出る可能性があり、150 mg~300 mg(0.15 g~0.3 g)摂取すると危険な可能性があります。
引用:農林水産省HP
じゃがいもの大きさは100gあたり7.5mg含まれているので、症状が出ると言われている50mgを摂取するとなると、皮つきじゃがいもを600g食べた量となります。
一般的なじゃがいもの重さは150gくらいなので、4個を皮つきのまま食べた量という感じですね。
大人の場合だと「そんな量は食べないから大丈夫かな」と思ってしまいますが、体の小さな子ども場合にはその10分の1の量でも症状が出る可能性もあります。
実際に毎年、学校の調理実習などで、じゃがいもに含まれているソラニンやチャコニンによる食中毒が発生しているそうです。
食べてしまったらどうすればいい?
口にしてえぐみや渋みで嫌な感じがするかもしれません。
食べてしまったら、まずは症状がないか体調の変化に注意しましょう。
・吐き気
・嘔吐
・腹痛
・下痢
・めまい
・呼吸困難
毒素が増えたじゃがいもを食べて中毒症状を起こすと、食べた30分くらいから症状が出てくる場合があるようです。一般的には軽症の場合が多いようですが、体の小さな子どもや高齢者などの場合には特に注意が必要です。
応急処置としては、毒素の排出を促すためにも水分を多めに取るようにします。
ヤフー知恵袋の相談の中には、緑色のじゃがいもを食べた事で味覚に異常を感じて病院で診察を受けた人もいました。
お医者さんによると「解毒剤はないので、水分を多めに摂取して毒素を排出するしかない」と言われたそうです。
症状が出た場合には医療機関を受診するようにしましょう!
じゃがいもを緑色にしない上手な保存方法!
じゃがいもの毒素であるソラニンを増殖させないためにも、保存方法をしっかり守りましょう。
日光や蛍光灯などの明かりに当てないようにする
じゃがいもの新陳代謝をおさえるために、3℃から5℃くらいの低温の場所が適していると言われています。
ですが、低温すぎても糖が増えてしまうので、通常3℃から8℃設定の多い冷蔵庫の野菜室に、新聞紙などでくるんで保存すれば丁度いい湿度と温度になります。
常温でも15℃以下なら光の当たらない場所での保存も大丈夫です。
じゃがいもは便利な常備野菜なのでつい買い置きしっぱなしにしますが、長期保存は2ヶ月を目安に使いましょう。
じゃがいもの発芽防止にはリンゴを一緒に入れて保存するといいですよ。
リンゴから出たエチレンガスが発芽を抑えてくれますが、他の野菜だとりんごと一緒にすると逆に枯れてしまうので注意!
参考:農家さんがじゃがいもを保存する時に注意している事などを書いた記事です。
>>じゃがいもの保存方法を農家はどうしてる?長期保存のポイントはここ!
まとめ
今回は緑化したじゃがいもについて紹介してきましたが、最後に要点をまとめてみました!
・じゃがいもの緑色部分は食べてはいけない。
・緑っぽいじゃがいもの中身が白くても毒素がないとは限らない。
・自家栽培する際には、十分に土寄せをして浅い部分にじゃがいもを植えないようにする。
・自家栽培の未成熟の小型じゃがいもは緑化してなくても毒素がある場合がある(皮ごと食べない)
・食べた後、異常があれば医療機関を受診しましょう。
・保存は冷暗所を選び、収穫したものは早めに食べる。長期保存しない。
栄養満点のじゃがいもです、安全安心で子供たちにも食べてもらいたいですね~。
父の家庭菜園でのじゃがいも作りにも活かして美味しくいただきたいと思いました。
参考になれば嬉しいです。